第3回全員協議会:議会基本条例(素案)について
那覇市議会の第3回全員協議会が28日に開かれ、
議会基本条例の素案について話し合われました。
会では、多くの議員が発言し活発な議論が行われましたが、
私は次の4点を質問、要望しました。
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1.第8条の「議会報告会」
文中「議会報告会を毎年、開催するものとする」となっている。
「年1回以上」など実効力のある表現が求められる箇所であるが、
「毎年」と那覇市議会らしい表現にしたことを評価する。
ちなみに、他の文言案はなかったか。
中核市特委の回答要旨:
年4回とする案もあったが、「毎年」とすることで年1回以上は必ず行い、
4回行うことも可能。
2.第9条「請願及び陳情」
第2項文中「晴眼者、又は陳情者が意見陳述を行う場を設けることができる」
とあるが、現在でも「設けることができる」。
もう一歩踏み込んで、「設けるよう努める」としてはどうか。
前回の全協では、「設けなければならない」と義務規定にする案も
あがっていたと思う。
中核市特委の回答要旨:
義務規定にすると、現実として運営にそぐわない事例もあるので、
義務規定にはしなかった。
「努める」とする文言については、検討する。
※補足
前回の全協で私は、この件について
「意見陳述を義務付けると、逆に、陳情のハードルが上がるとの
市民の意見がある。もし義務的な文言にするなら、それは原則として
但書きなどで意見陳述しなくてもいい例外を認める文章を入れるなどの
工夫が必要である」と指摘した。
3.第18条「議会運営の原則」中「議長、副議長の選出」
第2項では、「議会は、議長、副議長等を選出するときは、
その経過を明らかにしなければならない」としている。
私が予てより要望している議長選挙の立候補制と所信表明は
運用でしっかりやっていく意向はあるのか。
中核市特委の回答要旨:
議長選挙の立候補制と所信表明は、運用でしっかりやっていく。
※補足
とはいえ、まあ、改選後の話ですから・・・ね。
4.第5条「会派」
文中「会派を結成することができる」となっている。
他の議会基本条例では「結成するものとする」としているところもある中で、
会派結成を前提としない、柔らかい緩やかな表現になっていることは評価したい。
しかしながら、「結成するものとする」と規定している他議会においてでも
(私のような)一人無所属や、代表者会議および議会運営委員会の
構成に入れない議員に対しても、会の休憩中に意見を聞き取り入れるなど、
議員の平等な権利を保障している。
那覇市議会でも、より民主的な運用改善を図ってほしい。
中核市特委の回答要旨:
必ず会派に入らなければいけないということではない。
運用はみんなで決めるもの。民主的な運用を話し合っていきたい。
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その他、
・予算・決算常任委員会の設置(第19条)に関し詳細な内容と運用について、
・反問権(第15条)が「質問趣旨の確認」に止まるものではないことの確認、
・政策別又は事業別の分かりやすい政策説明資料を政策するよう、
市長に求める(第13条)ことについての確認
等の意見が交わされました。
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この議会基本条例(素案)は、10月中旬から11月中旬をめどに、
パブリックコメント(市民への意見公募)が実施される予定です。
ふるってご参加ください!
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さて、那覇市議会の議会基本条例作成作業は、「前文」がまだ残っています。
条項作成前に一度、前文の案文が出されたことがあります。
それには、沖縄の歴史的背景や政治風土が盛り込まれていましたが、
「議会基本条例は普遍的なものなので、市の特色を出さなくてもよいのでは。
市民にわかりやすいに内容にしようと思う」との中核市特委メンバーからの
話がありました。
市民にわかりやすい内容にすることは、勿論、ひじょうに大事なことです。
しかし、地域の特色を前文で出すことも、大事なことだと私は思います。
無味乾燥な条例文の中で鮮やかな色を醸し、条例そのものの力を発揮する。
そんな役割が「前文」にはあるのではないかしら、と思ってみたりもします。
わかりやすく、地域色豊かで、格調高い「前文」になってほしいものです。
そのために、微力ながら私も頭を一ひねりしてみます。